皆さん、こんにちは!
さて、皆さんには、座右の書というものがありますか?
私にはあります。
私が大学に入って半年たったころ、まだ、都会の生活に馴染めないで、神田の古書店祭りをぶらぶらしていた時に、題名に魅かれ一冊の本を購入しました。
それが、「帝王学の源流/十八史略を読む」(伊藤肇著)です。
故伊藤肇さんの本は、中国の歴史書、財界のエピソードを交え、これから生きていく上での示唆に富んでいました。
そして、お金が貯まる毎に、故伊藤肇さんの本を買い進め、社会人になっても、それは続きました。
そして巡り会ったのが、
「左遷の哲学/嵐の中でも時は立つ」(伊藤肇著)です。
故伊藤肇さんは、新聞社記者、「財界」編集長を歴任し、退職後は執筆と講演に専念しました。高名な陽明学者である故安岡正篤さんの高弟と言われ、中国古典に造詣が深く、財界にも幅広い人脈を持っていました。
1980年、54歳という若さで逝かれたのは、とても残念です。
・・・???
「左遷の哲学」は、次のように始まります。
“電力の鬼”といわれた松永安左ェ門の残した名言がある。
「実業人が実業人として完成するためには、3つの段階を通らぬとダメだ。第1は長い闘病生活、第2は長い浪人生活、第3は長い投獄生活である。
三つを経験するのは、なかなか大変なことだが、少なくとも、このうちの1つくらいは通らないと実業人のはしくれにもならない」
松永自身、全部を経験してきているだけに台詞(せりふ)に迫力があるが、なぜ、実業人になるために、この3つの関門が必要なのか。
・・・
そして、国内外、歴史上の人物の実話を織り交ぜながら、次のようなテーマが続きます。
1、「闘病」
人間は病気の時と健康の時と、この二つの境遇に処する工夫を極めておかなければならぬ(伊庭貞剛)。
2、「浪人」
孤独とは、危機と不安とを原動力として、抵抗しつつ凝縮する自己結晶の作用だ(亀井勝一郎)
3、「投獄」
耐えるたびに、少しずつ人生が見えてくる(藤沢周平)
4、「左遷」
嵐の中でも時間(とき)はたつ(マクベス)
5、「挫折からの脱出」
君の悲哀がいかに大きかろうと、世間の同情を乞うてはいけない。同情の中には軽蔑の意が含まれているからだ(プラトン)
・・・!!!
私の会社員生活を振り返ると、全社で注目を浴びながら日の当たる道を歩いていた時も、砂を噛みながら地面をはい回るような時もありました。
そして、苦しい時に、心の支えとなったのが、「左遷の哲学」です。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という言葉があります。
「左遷の哲学」では、いろいろな人の挫折とそれを克服した経験が綴られているので、現在、人生に苦労している人は一度読まれることをお勧めします。
幸い、「左遷の哲学」は新装丁版が出ていました。
ご参考まで。
・・・「至誠さん ジェットコースターのような会社員時代だったね!」
・・・「打たれ強くなったよ。もうノーガードでも大丈夫だ(-_-;)」
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*なお、上記の方法は自分の経験を述べたもので、これから必ず儲かるかどうかは分かりません。投資は自己責任でお願いします。